【必見】看護師が嘘をついてしまった時の対処法は?原因と解決方法を徹底解説!

「仕事中にミスをしたけど、嘘で誤魔化してしまった…。」

「先輩に嘘をついたとバレるのが怖い」

「嘘がバレたら、どうやって対処するのが1番良い方法?」

このような悩みにお答えします。

たった一つのミスも許されない臨床現場だからこそ、自分のミスを嘘で隠したくなる気持ちになるのは分かります。私も新人時代は、自分のミスを嘘で隠したいと何度思ったか数えきれません。

そこでこの記事では、看護師が嘘をついてしまった場合に焦点を当てて、以下内容を詳しく解説します。

  • 嘘をつく4つの原因・デメリット
  • 嘘をついた後の対処法
  • 嘘を減らしためにすべき行動

特に看護師が嘘をつくデメリットは大きく、その後の働きやすさにも影響します。この記事で紹介する対処法や嘘を減らすための行動を参考に、ぜひ改善していきましょう。

看護師あるある!嘘をついてしまう4つの原因を分析

見学する看護師

看護の現場において嘘をついてしまう原因は、以下の4つです。

  1. ミスを隠したい
  2. 怒られるのが怖い
  3. ミスを認めたくない
  4. とっさに嘘をつく

ミスを隠すために嘘をついてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。

ミスの許されない患者の命を預かる臨床現場ならではの理由も紹介していますので、ぜひご覧ください。

1. ミスを隠したい

ミスを隠したいと思い、嘘をつくことは誰にでもあります。

命を預かる現場では常に責任の重圧に押し潰されそうになります。あなたのミス一つで患者の命を危険に晒してしまうと思うと、絶対に失敗はしたくはありません。

しかし、ミスやヒューマンエラーは必ず起きます。特に新人や経年の短い看護師だと、知識不足からミスをして当然です。同時に隠したい、責任追及をされたくないという気持ちになり、結果として嘘をついてしまうのです。

嘘をついて責任から逃れたいと考えるのは、自分本意な行動であり、患者のことを考えられていません。ミスをした際は、嘘をついて誤魔化すのではなく、先輩に相談して早期解決しましょう。

2. 怒られるのが怖い

怒られるのが怖いから嘘をついてしまうこともあります。

実際、私も新人時代は怖い先輩を前にすると萎縮していました。もうこれ以上怒られたくない一心で、つい嘘をついた経験があります。

ここで大切なのは「なぜ先が怒るのか」を考えることです。答えは、患者の命を預かっているからです。あなたのミスが原因で患者の命を危険に晒す可能性があります。つまり、先輩が伝えたいのは「もっと責任感を持って仕事をしなさい」ということです。

ミスをしたと素直に相談すると、先輩に怒られるかもしれません。しかしミスへの対処や再発防止策の検討、そして何より患者の命を守ることができるのです。

3. ミスを認めたくない

ミスを認めないことも嘘をつく原因です。

プライドが高いと素直にミスを認めたり、誤ったりできないからです。

プライドが高い人は、自分を大きく見せて印象を良くしたり、優秀と思われたかったりする特徴があります。また、他者からの指摘やアドバイスを素直に受け入れられません。中には嘘を嘘で塗り固めようとする人もいます。

しかし嘘はいずれ見抜かれ、あなたの印象は時間の経過とともに悪くなります。

看護師の仕事をする上で大切なのは、自分のプライドよりも患者の命を守ることです。

4. とっさに嘘をつく

とっさに嘘をつく場合もあります。

特に忙しい時や思いもよらぬタイミングでミスを指摘されると、本心では悪いと分かっていてもとっさに嘘をついてしまいます。ミスがバレてしまうと周りから責められ、恥ずかしい思いをするのではないかと思うからです。反射的な自己防衛の一種なのです。

あなたの嘘が原因で医療事故・過誤になる危険性もあるため、自覚があるなら早めに訂正することをおすすめします。とっさに嘘をつく経験は誰にでもあり、素直に謝ることが事態を収拾する一番良い方法です。

【隠したら駄目】看護師が嘘をつく5つのデメリットを徹底解説!

嘘をついてミスを隠すと、以下のようなデメリットがあります。

  1. 信用を失う
  2. 発言が矛盾する
  3. 相談しにくくなる
  4. 患者を危険に晒す
  5. 時間を無駄にする

嘘をつくデメリットについて見ていきましょう。

1. 信用を失う

嘘をつくと信用を失います。

嘘をつかれた相手は、不快な気持ちになり、傷つきます。スタッフの一員として見てもらえなくなる可能性もあるでしょう。そしてこれまで積み上げてきた関係性は、一気に崩れます。

特に看護師はチームで行う仕事です。そのため、スタッフ間の信頼関係や情報共有の具合によって、看護の質が左右されます。嘘をつくと二度と信用してもらえず、仕事に支障が出る恐れがあると十分理解しておきましょう。

2. 発言が矛盾する

嘘を嘘で塗り固めるとその後の発言に矛盾が生じます。加えて、嘘を隠そうとしたこともバレるため、二重の意味で悪い印象を与えるでしょう。

命を預かる現場だからこそ、正確な情報を伝える力が求められます。自分の発言にも責任があることを自覚しておかないと、嘘をついてミスを隠す癖がついてしまいかねません。

発言が矛盾する前に素直に謝りましょう。

3. 相談しにくくなる

相談しにくくなることも、看護師が嘘をつくことで生じるデメリットです。

信用を失い孤立した存在になるからです。

看護師はチームで働く仕事です。そのため、スタッフからの信用は、職場での人間関係や働きやすさに大きく影響します。嘘つきというイメージを持たれると、発言すべてに疑いの目が向けられます。

次第に孤立した存在になり、相談してもまともに取り合ってもらえなくなるのです。相談できないと仕事のミスが増えたり、最悪の場合、患者を危険に晒してしまったりする可能性もあります。

相談をはじめ、働きやすい職場環境にしていくためにも、嘘はつかないよう心がけましょう。

4. 患者を危険に晒す

嘘をつくことによって患者を危険に晒す可能性も十分あると知っておくべきです。

看護師は患者の命を守ることが仕事です。患者の状態を医師に相談したり、看護師間で共有したりします。つまり、情報を正確に伝える力が求められるのです。

医師は申し送りを受けた内容をもとに、今後の治療方針や手術・検査・薬剤などを導き出します。看護師も申し送りをもとに、患者の観察方法や関わり方を考えます。

嘘をつくと治療方針や関わりに不備が生じ、危険に晒す可能性があるのです。

5. 時間を無駄にする

嘘をつくとあなたと相手の両者とも時間が無駄になります。

ミスを指摘された際に嘘で誤魔化すといずれバレてしまい、原因究明やミスへの対処が後手に回ってしまうからです。お互いに時間を無駄にすると、気分も悪く、関係性も崩れてしまいかねません。

例えば、患者が移乗中にずり落ちて軽く尻餅をついたとします。痛みの訴えや外傷がなかったため、声をかけてくれた先輩へは「何もなかった」と嘘をついたとします。

その後患者から痛みの訴えがあり、レントゲンで骨盤骨折が発覚しました。骨盤骨折は出血の状況次第では、命を落とす危険性のある重病です。早期発見・治療ができれば、予後も悪くありません。

しかし、嘘をついていると発見・治療が遅くなり、最悪の場合、患者を命の危険に晒してしまいます。

このように看護の現場では、嘘をつくと、あなたや周りのスタッフの時間を奪い、患者に危害を与える可能性もあるのです。

その後の対応が重要!嘘をバレた際の対処法3選

嘘をついてしまった事実は変わりません。しかし大切なのがその後の対応です。

そこでこの章では、嘘がバレてしまった際の対応方法について、以下の3つを解説します。

  1. 素直に謝る
  2. ミスを原因分析する
  3. 再発防止策を先輩と考える

その後の対応で、先輩や同期からの印象は変わります。嘘をついたことを反省し、丁寧に対処できるためにも、参考にしてください。

1. 素直に謝る

嘘がバレた際に最も効果的な対処法は、素直に謝ることです。

謝るという行為は、自分の嘘やミスを認めることだからです。

特に新人や経年の浅い看護師の嘘は、先輩に必ず見抜かれます。私自身、嘘をついた経験も、先輩として嘘を見抜いた経験もあるからこそ分かります。そして嘘をついた時は、素直に謝るのが一番の対処法だと感じました。

「素直に言ったら怒られるのでは?」と不安になると、謝れなくなります。しかし先輩も謝られたら、それ以上は責められません。また、ミスの再発防止策について一緒に考えてほしいと相談すれば、あなたの評価が上がるでしょう。

2. ミスの原因分析する

素直に謝った後は隠そうとしたミスの原因分析をしましょう。

原因分析をしておかないと、 同じミスや嘘を繰り返すからです。また厚生労働省は医療現場のミスについて、以下が重要だと述べています。

「人は誰でもミスを犯す」「事故は起こるものである」ことを認識し、「誰がミスを起こしたか」ではなく「何がミスの原因か」という視点に立ち、個人の問題ではなく組織の問題として再発防止にあたる

そこでおすすめの分析方法が、インシデントレポートです。業務上の問題や自分の傾向や行動パターンを振り返れるためおすすめです。

例えば、以下のような分析ができます。

【ミスの原因】

  • 未経験の技術が必要な患者が受け持ちだった
  • 患者情報が不足しており、何度もカルテを見直していた
  • 仕事が煩雑
  • いつも忙しく、余裕を持って業務に当たれていない

【傾向の分析】

  • 知識・経験不足しており、まだまだ独り立ちできていない
  • 情報収集不足によりカルテを見直す時間が増える。結果として時間がなくなり、業務が煩雑になる

このようにインシデントレポートで事例を振り返ると、ミスの原因や自身の傾向まで分析ができます。分析結果は再発防止策として活かせます。

3. 再発防止策を先輩と考える

先輩と一緒に再発防止策を考えましょう。

嘘をついた事実は変えられませんが、その後の対応次第であなたへの印象は変わります。

先輩と一緒に再発防止策を考えるメリットは、以下の通りです。

  • 次回以降、嘘をつく前に対処できる
  • 客観的な意見が聞ける
  • 改善したい姿勢をアピールできる

先輩と再発防止策を考えると、客観的な意見を取り入れられます。先輩はあなたよりも経験豊富であり、問題解決能力もあります。一人では考えられなかった再発防止策も教えてもらえるでしょう。

また改善したい姿勢をアピールできると、印象も良くなります。看護師はチームで動く仕事です。そのため先輩からの印象が重要であり、職場での働きやすさにも影響するのです。

【即実践可】嘘を減らすためにすべき4つの行動

嘘をついた事実は変わりません。大切なのは、その後の対応方法です。

そこでこの章では、嘘がバレてしまった際の対応方法について、以下の3つを解説します。

  1. 素直に謝る
  2. ミスを原因分析する
  3. 再発防止策を先輩と考える

その後の対応で、先輩や同期からの印象は変わります。嘘ついたことを反省し、丁寧に対処できるためにも参考にしてください。

1. 嘘をついた原因の分析をする

原因を分析すると嘘をつく回数を減らせるでしょう。

原因の分析ができていないと、同じ嘘を繰り返してしまうからです。また、原因が分かれば、対策を考えられます。

自分の嘘と真剣に向き合って、自問自答することで真の原因を突き止めましょう。また誰かに話すことで、自然と思考の整理ができ、嘘をつく原因が見えやすくなります。

嘘の分析は一度したからといって即改善されるものではありません。都度振り返る癖をつけておくと、あなたなりの原因の傾向と対策が見えてくるでしょう。

2. 嘘はバレていると自覚する

スタッフ全員に嘘がバレていると自覚しましょう。

先輩はあなたの何倍も経験があり、洞察力や推理力もあります。新人や経験が少ない後輩が嘘をついて取り繕っても、一瞬で見抜かれます。

嘘をつき続けると、職場での信用を失い、孤立状態になります。一方で、嘘について素直に謝れると、あなたの評価は上がり、ミスに対して一緒に対処してもらえるでしょう。

嘘をついてもメリットはありません。どんな巧妙な嘘をついたとしても、先輩には通用しないと考え、素直に話すことをおすすめします。

3. 患者に危険を及ぼす可能性があると知る

患者に危険を及ぼす可能性があると知っておきましょう。

特に医療処置や薬剤に関する嘘は、患者の命を危険に晒し、時に重大なトラブルへと発展しかねません。嘘をつく前に先輩や周りのスタッフに相談し、対処することが最優先でしょう。

看護師の判断は患者にとっての命綱であり、発言に対する責任の重さを考えると、嘘をつけなくなります。

4. 余裕を持って行動する

余裕を持って行動することも、嘘をつく可能性を軽減できます。

激務である看護師の仕事は、時間に追われることばかりです。ゆっくり立ち止まって返答できない時もあり、とっさに返答した内容が結果として嘘になってしまったなんてこともあります。訂正できるに越したことはありませんが、非常に勇気が必要です。

そこでおすすめの対処方法は、時間に余裕を持った行動を意識することです。時間に追われて仕事をしているとミスが増え、とっさに嘘をついてしまう可能性も高まります。

1日のスケジュールを綿密に立てて、計画的に行動しましょう。また新人や経年が浅い看護師こそ時間に余裕を持った行動をしておかないと、急な出来事にも落ち着いて対応ができません。

余裕を持った行動が結果として嘘をついてしまう可能性を減らすのです。

まとめ:看護において嘘は禁物!正確な情報を伝えられるスキルを磨こう!

以上、臨床現場において嘘をつく原因やデメリット、嘘を減らすためにすべき行動について詳しく解説しました。

要点を以下にまとめます。

  • 看護師が嘘をついてしまう原因はミスを隠したいから
  • 嘘をつくと患者に危害が被る可能性がある
  • 素直に謝ると先輩からの評価も上がる
  • 自分が嘘をつく原因の分析をすることが重要

たった一つのミスも許されない患者の命を預かる看護師の仕事だからこそ、嘘でミスをごまかしたいと思う気持ちも分かります。しかし、 嘘をつくとスタッフからの信用を失い、患者を危険に晒すと理解しておきましょう。

嘘をついたことであなたが損をしないためにも、この記事を参考にしていただけると幸いです。

この記事を書いた人

秋山 京洋

秋山 京洋

広島県立三次看護専門学校卒業。看護師免許取得。小児科や一般外科病棟を経験。現在は臨床で培った知識やスキルを活かしてライターとして活動中。執筆業以外にもKindle本の出版や絵本制作など精力的に活動の場を広げている。

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